WOTONAKICHI
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「黒い粉」バクチャーが全国の水辺に撒かれてしまった話

偏愛・脳汁を語るサイト「ヲトナ基地」では、多数の「愛しすぎておかしくなるほどの記事」をご紹介してまいります。 ヲトナ基地で今回紹介する記事は「「黒い粉」バクチャーが全国の水辺に撒かれてしまった話 」。黒猫ドラネコさんが書かれたこの記事では、効果が明らかではない水質改善の活動について、「トンデモ観察」を偏愛する視点から語ってもらいました! きっかけは道頓堀 その粉について、私が初めて認識したのは2020年の夏の終わりでした。 Twitter(現:X)に、大阪・道頓堀川の画像が流れてきました。今のように水質改善事業が進んでいく少し前の話です。台風の影響なのか濁って緑色になってしまった川面と、すっかり綺麗になった様子のビフォーアフターでした。「バクチャー撒いたらたった3日でこんなに綺麗になったんだって(絵文字略)」という一文に添えられて。 思わず「???」となった私は、その「バクチャー」について調べました。そこには、眩(まばゆ)さに目を覆いたくなるような、晴天の水面よりキラキラした世界が広がっていたわけです。それ以来、時々は飽きつつも定期的に観察するようになり、(いろんな意味で)今でも最も好きなウォッチ案件かもしれません。 道頓堀川の水辺整備(大阪市のホームページより) https://www.city.osaka.lg.jp/kensetsu/page/0000010881.html バクチャーとは「Back to the Nature(自然に還る)」の略で、岡山県にあるRBCコンサルタント株式会社が製造しています。同社の説明などによると、中国地方で採取される多孔質火山礫(かざんれき)を焼いて砕いた黒い粉で、水に撒くと微生物たちのすみかが増え、分解作用が活性化することによって水質を改善に向かわせるとのこと。 トイレ用の製品や飲むエキスなども販売され、手広くやっているようです。有料の工場見学ツアーは有名タレントがYouTubeで紹介したり、スピリチュアル系のインフルエンサーが施設のすごさや粉の魅力を宣伝したりといろいろと派手なものでした。 ツアーでは、なんとバクチャーを使えば金魚が泳いでいる水も飲むことができるとして、実際に飲ませてキャッキャと喜ばれていて……。支持者のブログ投稿で初めてこの様子を見た時にどんより淀んでしまった私の思考回路は、バクチャーがあればなんとかしてくれたのでしょうか。 海や川には効かないのでは そんな感じの、好きな人には好きな粉(うまく言ったな)ですが、実はバクチャーの仕組み自体は嘘やインチキではなく、熱帯魚の水槽などに敷かれる石や砂で同じようなものがあるようです。狭い範囲であれば、消臭や水質改善もある程度は見込めるのでしょう。 問題は、河川ましてや湖や海が変わるのか。「1トンの水に30グラムでいい」なんて説明も見ましたが、どれほどの根拠なのか疑念は消えません。人の手からパッパと撒いたところで、水中にどれほど残るのでしょうか。 前述の道頓堀川も、街中の穏やかな川とはいえ上流と下流がありますから、浮いたものは確実に流されてしまいます。巨大な固形物にして何個も沈めたり、トラック何杯分を敷き詰めたりできれば話は別でしょうが、水面に振りかけたぐらいでは微粒子となって彼方へと去ってしまうわけです。流れのある河川に撒くのは無意味で、悪く言えば不法投棄、よく言ってもただの自己満足でしょう。 全国各地にばら撒く隊員たち しかし、人は「善行」と信じ込んでしまえばそれを広めたいものなのでしょうね。微生物と同じようにコロニーをつくってしまいました。 「ばら撒くチャー隊」というFacebookグループがあります。この隊員たちが文字通りバクチャーを撒く活動を展開しました。現在の参加者数は2万人近く。そおっと覗いてみると、今は一旦活動休止となって久しく、無関係な投稿で溢れていました。 この隊の創設メンバーにバクチャー製造会社の近親者がいて、リーダーもその友人だというのがもう…。みなまでは言いませんが、最高にいい具合でした。 製造会社との連携プレーもありつつ、かくして、ばら撒くチャーの隊員らによって、合言葉なのか見えないエネルギーのラブ注入なのか、「弥栄~(いやさかぁ)」と唱えながら撒くという謎のルールをともない、バクチャーは全国各地に撒かれまくってしまいました。あーあ。 日本中の隊員はまるで「ポケモンGO」みたいに、ここにもそこにもあそこにもと地図に印を付けながら、撒いた場所をグループ内で共有していくのですが、それが過熱したのか私有地に勝手に入り、農家の溜め水に投入したことによるトラブルなどもあったようです。皇居に撒こうとする突き抜けた人まで出現する始末。 (バクチャーが撒かれた場所を記録した地図) https://www.google.com/maps/d/u/0/viewer?ll=40.778510156753455%2C138.78230096874998&z=5&fbclid=IwAR2MgplxlUj4FT-0yLWlbcQ81dc4-HfdZGaqoRQwpIzCGZiTngVZ3xXEVh4&mid=1rnpkkyRgcypvLkZgyMkZ4CkyZ-q4io31 琵琶湖にまで謎のマシン さて、この流れで驚くべきことに「近畿の水瓶」琵琶湖にもバクチャー関連の謎のマシンが設置されてしまいました。Facebook投稿によると湖のほとりに設置され、「ある日本人が発明した超音波技術」とバクチャーが融合したそうで、24時間体制で水を取り込んで循環させているとのこと。またもや関連会社の製品らしいのです。 もし何らかの「実験」なのだとしたら、日本最大の湖を機械一つでなんとかしようとする心意気だけは買いますし、個人的には思考すら放棄するような勢いを愛しています。(無理して「偏愛」の要素を入れるなって) 今現在もマシンが稼働しているのかは不明ですが、国土交通省・近畿地方整備局琵琶湖河川事務所では、この事態を懸念する令和2年の投書に対し「当該製品の散布については、SNS等で情報は把握しております。現状、水質への悪影響は確認できていませんが、引き続き関係機関と協力し、環境への影響、違法な河川使用となっていないか情報収集をしてまいります」と回答していました。 (琵琶湖河川事務所の返答はこちら) https://www.kkr.mlit.go.jp/biwako/info/faq/qlist/qlistb/b162.html とりあえず、もう4年が経っていますが、滋賀県や国は早く水質改善の結果を公表してもらうか、違法だった場合は厳しく対処してもらいたいものです。 「琵琶湖の水が海へと流れて地球を循環してどうのこうの」との投稿を見かけました。許可を得た池や水たまりに撒いて満足するぐらいにしておけばいいのに、バクチャーを信奉する方々は、本当に世界中に撒けばいいと思っているフシがありました。自然の力を信じているのは分かりますが、同時に自然をナメていると思います。辛辣な意見で恐縮ですが、海ってそんなのでどうにかできるほど小さくありませんからね。 現在もちらほら賞賛するSNS投稿を見かけますが、バクチャー自体は各通販サイトからも購入でき、60グラム5500円ほどでした。これらは自宅の池などに使えるみたいですが、今も好きな人は好きなのでしょう。 全国各地へのばら撒く活動のブームを振り返ると、水が綺麗になったかどうかは主観ばっかりでしたが、「水を綺麗にしたい」という人々の純粋さに目をつけ、撒いてなくなっていく物を延々と買わさせ続けたわけです。 地球上に水辺と善意がある限り需要が続くわけで、事の善悪などを無視すれば、ビジネスとして「うまい手」でした。 なんと大阪湾にも 最後に、大きく報じられはしませんでしたが、この黒い粉を愛する大阪府の某自治体の某市長が大阪城の濠に勝手に撒いてしまい、大阪市の担当部署に問い合わせが入るという事態も起こっていました。ばら撒くチャー隊のグループ内に某市長が謝罪した投稿が共有される形で「無許可はダメよ」的な注意喚起があり、これがいろいろなトラブルとも重なって隊員たちの元気がなくなっていったものでした。 しかしこの市長、なんと自分の市とバクチャー関連会社との包括連携協定を結んでしまいます。市議会などで異議を唱える人は誰もいなかったのでしょうか。これにより、前述の琵琶湖に設置されたあのマシンが、やはりこの市の海岸に導入されてしまっています。マジなんですよ、これが。 来年はその近隣で大阪万博が開催される予定です。大阪湾の水質改善の話など何らかの形で、ついにバクチャーにスポットライトが当たる日が来てしまうのでしょうか。公的なものが関わっているとなれば、ちょっと「純粋さ」だけでは済まされません。本当に科学的根拠をもって認められることだったのか、バクチャーを撒くブームが去った今も要注目です。

萌えきのこ【キヌガサタケ】

こんにちは。きのこが好きで好きで好きすぎて、ついには日本唯一の「きのこライター」になってしまった堀博美です。どうぞよろしくお願いします。 きのこの時代、到来 きのこ歴約30年の私から見て、今、きのこはいい感じで来つつあると思います。 従来通り風味・栄養の面から注目されるのは言うまでもなく、さらに「分解」「共生」といった自然界での重要な役割も知られるようになりました。 一方で「かわいい」「きれい」「ゆるキャラみたい」という見方もされるようになり、このごろの雑貨ブームとも相まって、きのこモチーフのグッズをよく見かけるようになりました。 私がきのこにハマった当初、きのこグッズは世の中にほとんどなく…。しかし何度か到来した「きのこブーム」のおかげで、かなりのきのこグッズが作られるようになりました。 目につくと当然買ってしまうことから、今や私のきのこグッズやきのこ服は博物館・植物園などから貸してくれと頼まれるほどになりました。きのこ服というのはきのこ柄の服全般です。なお、着ぐるみは専門外です。 近年では、きのこイベントなるものも開催されています。代表的なのが全国的に開かれる「きのこ大祭」。きのこを『見る!食べる!愛でる!』とのキャッチフレーズで、きのこ好きの、きのこ好きによる、きのこ好きのために開かれているお祭りです。 主に教育的な展覧会である「きのこ展」も、全国の植物園や博物館などで行われています。 グッズじゃない、生きたきのこに胸高鳴る でも、やっぱり、野山に生える生きのこは特別。出会った時の胸の高まり。ときめき。ああここに居てくれた、という安心、満足。居てくれると感じるのは、きのこが生き物だからでしょう。きのこは動物でもない、植物でもない、菌類という生き物なのです。 きのこは世界中に15万種あるだろうと言われますが、名前がついているのはごく一部。(現在、DNAによる新種の発見が相次いでいるので、段々とわかりつつあるかもしれません)そんな奥深い世界なのも魅力的です。 「これはぜひ、そっと触れ合ってきのこを知ってほしい!」という思いから、同人誌やサイトなどできのこについて発信するようになりました。同行した友人を次々と沼らせたりもしています。そうする内に、いつの間にかプロのきのこライターになっておりました。まあ今のところ、他にいないわけですが……。 さて、今回は「キヌガサタケ」の魅力について語ります。6月の代表的なきのこということからのチョイスです。 いきなりキヌガサタケと言われても何のことやらかもしれませんが、こんなのです。 きのこの女王、キヌガサタケ 「これ、きのこなの?」という声が聞こえてきそうですが、間違いなくきのこです。 主に竹林で、清純な感じの美しい姿をしてたたずんでいます。特にふわっと広がるレース(菌網)の部分がいい感じです。白い足(托)の透け感がたまりません。これは間違いなく萌えきのこです。レースの穴が泡状の形をしているのも、美しさの秘訣でしょう。「きのこの女王」と呼ばれるにふさわしいきのこです。 黒っぽい部分の表面についているのは、グレバという、胞子が液体になったものです。これがまた臭い。「腐肉の匂い」と表現する人もいます。これでハエなどの虫をさそい、グレバごと運んでもらうのです。実は誘惑の匂いです。 頭のてっぺんの目みたいなのも、何のためのものか分かりませんが、キュートです。 1本でもこんなにかわいいのに、群生なんかしている日にはもう、たまりません。ああ、かわいすぎる……どこを見て良いやら、目のやりどころに困ります……。 なお、中華料理では高級食材として珍重されているきのこでもありますが、特に味はなく、シャキシャキとして歯応えが良いです。けれど日本では多くの地域で希少なので(レッドデータブックに載っている県も)、あまり採らずに愛でて欲しいところ。 似て、非なるきのこ ちなみに、「スッポンタケ」というきのこがあります。 学名がファルス・インプディクス(恥知らずな男根)という、何というかそのまんまな名前です。ダーウィンの娘はスッポンタケが大嫌いで、見つけ次第焼かせたとか。 キヌガサタケも、レースがなかったらスッポンタケそのものなのですが、この扱いの違いは何でしょう。味もだいたい同じなのに。人間ってものは、どこまでも見かけに左右されるものなのでしょうか。 そもそも、キヌガサタケにはなぜレースがあるのかも分かりません。人間の美の尺度に合わせたわけでもないでしょうに。 レースが白だから萌えなのか、というとそういうわけではなく、例えば「ウスキキヌガサタケ」というきのこがあります。宮崎県で標本を見せていただいたことがあるのですが、まだ生きているものは見たことがありません。写真はネットの無料素材から借りました。 これはこれで南国フルーツ的なビタミンカラーの色味で良いですね。(フルーツじゃないけど)見ると元気が出そうです。 いつか自生しているところを見たいなあ……。 キヌガサタケへの熱い想い でも、キヌガサタケに対する想いは消えることがなく、見るだけで眼福です。ありがたいことです。 幸いにも近所にキヌガサタケが生えている場所があるので、毎年6月には見に行くことにしていました(場所によっては9月ごろに生える場合もあります)。 ところが昨年……。 その竹林に、大々的に「立ち入り禁止」の看板が出てしまいました。 たけのことキヌガサタケのどちらを守っているのか、あるいは両方か……山でのきのこ観察は私有地に入らないよう、注意が必要です。

今、Mリーグが熱い!麻雀を知らない人こそ見てほしい、ハマること間違いなしのプロリーグの魅力

どうも〜!中山ぽてと。です。 つ!い!に!買っちゃった〜!麻雀セット。 麻雀モチーフのアイテムの可愛さに衝撃を受け、興味本位で始めた麻雀ですが、なんだかんだで3か月経った今も、下手なりに楽しんでいます。 <前回記事:「麻雀」がZ世代に大ウケ!?人気の理由を麻雀アイテムから探る> https://www.maruhan.co.jp/east/media/wp-admin/post.php?post=111&action=edit これまでアプリでプレイしていたのですが、やっぱり欲しくなりますよね。実物が。 というのも、我が家には麻雀歴20年越えの年上の夫がいるのですが、彼が言うんですよ。 「麻雀を楽しむなら、皆で卓囲んで、実物の麻雀牌を触るに越したことはないよ〜」ってね。 そのときは「へぇ〜」って思っていたのですが、やっぱり麻雀セットが欲しくなってしまって…。で、買っちゃった☆ 実物に触れるために雀荘へ行っても良かったのですが、初心者の私がいきなり雀荘に行くのはハードルが高すぎて。 初心者が行くと迷惑もかかるだろうし、自分のペースで楽しむために購入を決意しました。届いた麻雀牌を触りながらニマニマする日々です。 で「麻雀セットがどうしても欲しい!」となった理由がありまして。 それが、最近隙あらば視聴している「Mリーグ」の影響なんですよね。 Mリーグは簡単に説明すると、プロ雀士たちで構成された団体が優勝を目指して戦う麻雀のプロリーグなのですが、今、私、これにドはまりしてまして…。 もちろん初心者なので、麻雀のルールもまだまだ分からないことだらけです。 なのに、なんでこんなに面白いんだろう!!!っていう。 もちろん麻雀に詳しければさらに楽しめるのは間違いないのですが、Mリーグには麻雀を知らない人でもつい応援せずにはいられない魅力があります。 なので、今日はこのMリーグについて語らせてくれませんか!!!! Mリーグにハマってまだ3ヶ月ホヤホヤの私だからこそ語れることがあるはず!! というわけで、麻雀初心者から見るMリーグの魅力を紹介します。 Mリーグとは そもそもMリーグとは何なのかをまず説明しておきます。 正式名称は「M.LEAGUE」。2018年に麻雀の社会的地位向上を目的として発足されました。『最高の個人競技が、最高の団体競技になる』がテーマになっており、このMリーグを盛り上げているのがトッププロの麻雀プレイヤーです。 トッププロの麻雀プレイヤーは計36人。1チーム4人、9つあるクラブチームのいずれかに所属しています。 https://twitter.com/m_league_/status/1703559461770793085 9団体でレギュラーシーズン、セミファイナル、ファイナルと1年をかけて戦っていきます。ファイナルに進むにつれて下位の団体は脱落。最終戦のファイナルでは4チームで優勝を争っていくのがMリーグの大まかな流れです。 本来、麻雀は個人競技ですが、1年間かけてチームで優勝を争うという新しいスタイルを持ち込んでいます。これにより、従来のタイトル戦にはなかった、「各チームが仲間とともに優勝目指して成長していく」という、これまでになかったスタイルを確立しました。 後程詳しく触れるのですが、この「個人競技でありながらチームで戦う」というのがね…!!もうたまらんのですよ!!! チーム構成 Mリーグを構成するクラブチームは全部で9つ。 https://twitter.com/m_league_/status/1568111611440934914 赤坂ドリブンズ(アカサカドリブンズ) EX風林火山(イーエックスフウリンカザン) KADOKAWAサクラナイツ(カドカワサクラナイツ) KONAMI麻雀格闘倶楽部(コナミマージャンファイトクラブ) 渋谷ABEMAS(シブヤアベマズ) セガサミーフェニックス TEAM RAIDEN / 雷電(チームライデン) BEAST Japanext(ビーストジャパネクスト) U-NEXT Pirates(ユーネクストパイレーツ) 選手紹介をしたいところですが、これだけで一晩は余裕で語れてしまうため今回は割愛します。各チームの所属選手については公式サイトをご確認ください! ▼M.LEAGUE クラブチーム一覧 ルールはわからなくても楽しめる! 簡単にMリーグの概要を説明したところで、本題に入ります。 完全に私の意見なのですが、Mリーグって「麻雀のルールはわからないけどなぜか楽しめる」これに尽きるんです。 私が麻雀をやってみたいと思ったきっかけも、Mリーグを見たから。いつの間にか食い入るように視聴し、推しの選手ができ、箱推しになり、気づけば3か月にしてヲタクが完成していたわけです。 ちょうどMリーグを見始めた3月ごろは、レギュラーシーズンが佳境を迎え、セミファイナルに向けてバチバチやっているときでした。いい大人が真剣にプレーする姿に釘付けになってしまったのです。 ルールがわからないにも関わらずMリーグの虜になった要因は次の2つ。 チームそれぞれにドラマがある 選手の個性や戦略がすごすぎる この2つを語っても良いですか? 見どころ1:チームそれぞれにドラマがある https://twitter.com/m_league_/status/1692727289904337057 前述した通り、本来麻雀は個人競技なんですよね。それをあえて団体競技にしたことで、スポーツ観戦をしているかのごとく、選手やチームと一緒に一喜一憂できるのがMリーグの魅力です。 推しのチームを応援し、選手の得意なプレイスタイルを把握。そして、相手チームの情報収集をして、競技中は試合経過にドキドキハラハラ…。勝っても負けてもチームの健闘を称えることができるのは、さながらプロ野球やJリーグを見ているかのようです。 野球やサッカーだって、大まかなルールしか知らなくても楽しめますよね。あの感覚に近いのかもしれません。 野球やサッカーのような競技中の派手さこそないものの、相手の手牌が見えないため開始早々に相手選手が上がったり、1巡する間に形勢逆転なんてこともあります。競技中息つく暇がないんですよね。 素人目にもこれは劣勢なんじゃないか、というところから逆転するところなんて脳汁もんです。毎回ではないのですが、Mリーグ史上に残る熱いゲーム展開があることも。 それこそ詳しい役は分からないけれど、解説と実況の上手さもあいまって夢中で見てしまうんですよ! そして、チームごとに個性があるのも見どころポイントです。例えば、EX風林火山を一言で表すなら「圧倒的安定感」、渋谷ABEMASを一言で表すなら「キャラが濃い」とか。 守りが上手いチーム、攻めが上手いチーム、王道の打ち方をするチームなどさまざまなので、麻雀の知識を持たなくても、見ているうちにきっとお気に入りのチームが見つかるはずです! 見どころ2:それぞれの選手の個性がすごい Mリーグには現在36名の選手が在籍しています。そして、その選手たちの個性がすごいんです。 例えば、俳優でもある雷電所属の萩原聖人プロ。麻雀の腕前は芸能界でもトップクラスで、競技中も渋くてカッコいい。 https://twitter.com/m_league_/status/1707308457962205381 そして男女ともにファンが多い、サクラナイツ所属の岡田紗佳プロ。雀荘を経営していた祖母のもとで育ち、バラエティタレントとしても人気です。 https://twitter.com/m_league_/status/1514558284337872898 私が実物の麻雀牌が欲しいと思った理由が彼女で、岡田選手は牌を引くときに盲牌と呼ばれる指で図柄を確かめる行為をするんですよね。 その仕草がめちゃくちゃかっこよくて、私もしてみたいと思ったのがきっかけなんです。 そして、私の推し。渋谷ABEMASの絶対エースの多井隆晴プロ。彼のおかげでMリーグにハマりました!!!! https://twitter.com/takaharu_ooi/status/1772564468536332518 多井さんってね、自分の魅せ方を本当によく分かっていて、競技中も控室も、プライベートもすべてが面白いのよ。 プロリーグで麻雀を打つとなると、厳かな雰囲気で皆ポーカーフェイスで競技すると思うじゃないですか?この人、競技中にめちゃくちゃ顔に出るし、普段のトークも本当に面白いんですw 相手にアガられたときの表情なんてたまらないですねw https://www.youtube.com/watch?v=qIgpBqLUhBk あと、この回の実況でいじられている多井さんも好きw https://www.youtube.com/watch?v=AX5e2z9ihGc 麻雀のルールは分からなくても、人柄から興味を持ってMリーグを楽しむのもアリです! 最後に Mリーグにハマってまだ日は浅いですが、それでも選手同士の駆け引きや推しのチームが勝ち上がっていく姿を見るのがとにかく楽しい! 発足してまだ6年なのに、この面白さ。 今後もますますMリーグから目が離せません! ちなみに、Mリーグの2023-24年シーズンは5月に終了しましたが、オフシーズンの6~8月にかけて個人トーナメントの「Mトーナメント」が開催されます! 盛り上がること間違いなしのMトーナメントもぜひチェックしてみてくださいね!

むしろ男性にこそ薦めたい傑作ファンタジー少女漫画『Landreaall』を推して推して推しまくる。

偏愛・脳汁を語るサイト「ヲトナ基地」では、多数の「愛しすぎておかしくなるほどの記事」をご紹介してまいります。ヲトナ基地で今回紹介する記事は「むしろ男性にこそ薦めたい傑作ファンタジー少女漫画『Landreaall』を推して推して推しまくる。」。海燕さんが書かれたこの記事では、マンガへの偏愛を語っていただきました! とくに男性の場合、ふだんから相当にマンガを読んでいても、少女マンガだけは手を出さないという人は少なくないだろう。 そういう人のなかでは少女マンガというジャンルはいわゆる「男性向け」の作品とはまったく異なる作風と考えられているようだ。 どうせ他愛ない恋愛マンガばかりなのだろうといった偏見もあるのかもしれない。 しかし、どうせマンガを読むのなら少女マンガに触れないことはいかにももったいない。少女マンガは「男性向け」マンガ以上に、歴史を超える名作傑作の宝庫なのだから。 今回はそういった「女性向け」マンガの世界から、おがきちかの冒険ファンタジー『Landreaall』を取り上げたい。 https://www.youtube.com/watch?v=071lvtTxzsE&ab_channel=ichijinshaPV 既刊40巻以上!じつは男性にも入りやすい絵柄、物語、設定。 このマンガ、すでに40巻を超える物語が積み上げられている作品ではあるが、一部のコアなマンガ読み以外にはあまり広く知られていないように思える。テレビアニメ化されたわけでもないし、並はずれたベストセラーというわけでもない(OVAは一作作られている)。 しかし、この作品は紛れもなく破格に面白い。じつはそもそも「少女マンガ」という括りに入れて良いのかすらわからないところもあるのだが、「女性向け」の作品であることは間違いないからここではそのジャンルの作品とみなすことにしよう。 とにかく少女マンガに何らかの偏見を抱いている向きにはぜひ読んでいただきたい一作である。 おそらく男性読者にとってもなじみやすい作風だし、また、ひとつのエンターテインメント作品として傑出していることがわかるはずだ。 物語は主人公DX・ルッカフォートと、その妹イオンの「ドラゴンとの戦い」から始まる。最初の三巻をかけて、かれらがどのように封印されたドラゴンと対決し、そしてかれを解放するか、そのプロセスが描かれる。 「竜退治」といえばファンタジーの王道にして定番の展開だ。ここまではひとまず、「ザ・ファンタジー」のような内容といっても良いと思う。 ところが、そのようにしてドラゴンを倒したDXは、お姫さまを助け出すどころか失恋し、その結果、人生の目標を見失ってしまう。 そして、広い世界を見るべく王都の〈アカデミー〉に入学する。何とここで竜退治から一転し、学園ものが始まってしまうのである。 じつはここまではその後の長い物語のプロローグであるに過ぎなかったというわけ。『Landreaall』が物語として真価を発揮し始めるのはここからだ。 一気にキャラクターの数が増えて、卓抜な群像劇がくりひろげられる。そして、また、DXはドラゴン退治以上に困難な問題、つまり複雑に絡まりあった人の思惑を解きほぐすことに挑戦する。 それにしても、このDXというキャラクターについて、どのように解説したものだろう。 いかにもひょうひょうとして捉えどころがない性格の、一見すると何も考えていないようにすら見える若者なのだが、じつは非常に深いところまで物事を見て考えていることが、物語が先へ進むにつれてあきらかになっていく。 決して「海賊王に俺はなる!」と叫んだりするタイプではないが、じつは王位継承権第四位をもつ王子でもある。 ドラゴンを解放したあとすっかりやる気をなくしてしまったかれが空の王位を巡る陰謀に巻き込まれ、それを解決するという展開は、意外性があって興味をひく。 そして、そこへさらにかれの父がなぜ王位に就かなかったのかという「革命の真実」を巡るなぞが絡む。 物語はきわめて複雑かつ重層的に組み上げられている。その構成力は傑出したものだ。先へ進めば進むほどさらに登場人物の数は増え、いよいよ『HUNTER×HUNTER』ばりの群像劇が展開することとなる。 ひと筋縄ではいかないような個性的なキャラクターが次から次へと出てきては、その役割を果たしていく展開は、まさにファンタジーマンガの醍醐味。 恋愛要素もあることはあるが、決してそれだけの作品ではない。むしろ、謎、冒険、戦い、恋愛、幻想と優れた物語に必要なありとあらゆる要素をぎゅっと詰め込んだ正統の娯楽活劇なのだといいたい。 それぞれに背景と思惑を抱えたさまざまな人たちとの出逢いと別れを通し、DXとイオンは、基本的な性格こそ変わらないものの、少しずつ人間的に成長していく。その成長物語としての筋書きも読みどころのひとつだ。 https://twitter.com/comic_zerosum/status/1702260904426148156?s=20 壮大な群像劇「アカデミー騎士団編」 そういった連綿たるストーリーのなかでも、わたしが最高に盛り上がったエピソードとして取り上げたいのが、第12巻から第13巻にかけて収録されている「アカデミー騎士団編」だ。 あるとき、DXやイオンたちが通うアカデミーをまったく情報のないモンスターが襲うところから始まる話で、たまたま騎士団が不在であったことから、その場の弱い者を守るため、アカデミーの生徒たちが立ち上がるさまが描かれる。 アカデミーには騎士候補の生徒も在籍しており、かれらは未熟で無力であるにもかかわらず、その義務を果たすために戦うのである。 しかし、本来ならその地位の面からも資質の面からもリーダーになることができるはずのDXもまたある理由で不在、残された生徒たちは命をかけて重大な決断を迫られることとなる。 そして、それでもなお、かれらは身分も出身も超えて協力しあい、最後のひとりが斃れるまで戦い抜くことを誓うのである。 そこへ〈スピンドル〉と名づけられたモンスターの正体をめぐる謎が絡み、急遽、リーダーとして選ばれた大貴族のティ・ティの命令のもと、ひとりひとりの生徒たちは戦略的に戦ってゆく。 頼れる大人はどこにもいない。たったひとり実戦経験があるDXもどこかへ行ってしまっている。その過酷な状況下で急ごしらえの「アカデミー騎士団」が結成され、〈スピンドル〉との壮絶な戦いがくりひろげられる。 アカデミーに残っていたイオンがあたかも主君の姫君のようにかれらの勇気を鼓舞し、少年たちは本物の騎士のように戦うのだ。最後のひと羽が落ちるまで! これは、燃える。めちゃくちゃ燃える。あまり性差にこだわることも良くないかもしれないが、おそらく男性読者にこそウケが良い展開であるだろう。 この作品を多くの男性マンガ好きたちが知らないままになっている現状はほんとうにもったいない。もし、あなたがこの作品を未読で、ファンタジーが好きなら、いまからでも遅くないからぜひ読んでみてほしい。最高にシリアスでいてポップ、胸躍る冒険がそこにある。 さらに興味深いのは、このとき、アカデミー騎士団として戦った生徒たちが、のちのちまでその経験を活かして活躍していることである。 かれらはやがて貴族として、あるいは商人として、そうでなければただの平民としてその国を担う人材たちであるわけだが、この〈スピンドル〉襲来の事件を契機として、どのような国を作っていけば良いのか真剣に考える。 はたしてDXやイオンが王位に就くことになるのかどうかはまだわからないが、もしそのようなことになるときが来たら、かれらはその統治のもと、アカデミー騎士ならぬ本物の騎士や一流の商人として、その役割を果たすことになるのかもしれない。 ここら辺のじつに壮大で遠大な構想もまた、未読の男性読者にこの作品を知ってほしいところだ。ようするに一本のファンタジーマンガとして、素晴らしく出来が良い作品なのである。 ただ、いわゆる「王道」の物語にひとひねりを加えてあるストーリーなので、このマンガを好んで読むのはふつうのファンタジーに飽き飽きしたようなタイプの人になるだろう。 ただのドラゴン退治では物足りない、革命によって空になってしまった王位を巡ってくりひろげられる、さまざまな陰謀が絡み合い、数々の思惑が激突しあう、長い長い物語を読みたい、そんな人にこそまさにオススメできる作品だ。 少なくともその描写の深みはたとえば『ダンジョン飯』や『葬送のフリーレン』あたりと比べてもまったく劣らない。 https://twitter.com/comic_zerosum/status/1409355876603891714?s=20 巧緻をきわめる伏線! 複雑この上ない世界! もうひとつ、『Landreaall』の大きな魅力になっているのが、伏線の巧みさと世界設定の複雑さである。 この作品では、数巻、数十巻をかけてとどく伏線がざらにある。じつに何げなく登場した設定が、あとのほうで意外な形で展開して強烈なサプライズを生む、そのようなことはしょっちゅうだ。 作者がどのくらい周到に計算しているのかはわからないが、少なくとも相当に深くまで世界を掘り下げて設定してあることは間違いない。そうでなければ、こうまで綺麗に伏線が敷かれ回収されることはありえない。 じっさい、この作品は「まさか、あのちょっとした展開がここでこう物語に影響してくるとは!」という展開ばかり。 そもそも『Landreaall』というタイトルを見て、何を意味しているのか気になった方も少なくないのではないだろうか。 ふつうに考えるなら、とくべつ深い意味のない雰囲気だけの造語とも思える。ところが、物語が進むこと30巻あたりで、ようやくその真の意味が明かされるのである! そんなのってあり? 規格外の超々遠距離伏線としかいいようがない。 その意味でも『HUNTER×HUNTER』が好きな人はこのマンガを読んでみるべきだと思う。 一見するとまったく違う作風に見えることだろうが、その、複雑な物語を端正に構成していく秀抜なストーリーテリングのスキルにはどこか似通ったところがある。 じっさい、30巻代後半から40巻代にわたって延々と続く「ダンジョン編」では、国家のさまざまな社会階層を形成するあらゆる人物たちが入れ替わり立ち代わり活躍し、『HUNTER×HUNTER』の「キメラアント編」に比肩する複雑さを見せる。 もちろん、その中心にいるのはダンジョンの奥深くまでもぐったDXであり、またかれのことを追いかけるイオンであるのだが、かれらを直接に間接に援助するため、膨大な人々が絡み合う。 「いわゆる少女マンガ」にバイアスを持っている人たちの想像を絶するであろう複雑巧妙なプロット。いったいどうやって構想し計算しているのか、想像もつかない。 また、一人ひとりのキャラクターも魅力的で、いわゆる「キャラ萌え」で追いかけるだけでも十分に楽しめる。 ちょっとひねくれた連中が多いから一般的な美形ぞろいの「キラキラ少女マンガ」とはまたすこし違う作風ではあるのだけれど、だれもかれも素晴らしい個性を備えている。 いかがだろう、読んでみたくなっただろうか。少女マンガの世界は広く、『Landreaall』の「沼」は深い。そのほとんど底なしの沼に、あなたもいっしょに嵌まってみてはどうだろうか。 そこには、広大無辺な幻想と冒険の大地が広がっていて、いまも、あなたの到来を待ち受けているのである。

最強の組み合わせはどれだ!?いろんな調味料でシン・味玉を作ってみた!

「美味しいごはんのためならば、どんぶり茶碗で参上いたす!」 あ、どうもこんにちは! 料理が取り柄、寝ても覚めても食べることしか頭にない、しがない主婦の中山ぽてと。です! てかさ、卵料理っていいよね。 卵かけご飯に、目玉焼き、オムレツ、茶碗蒸し、卵スープ、プリン、たまごサラダなどなど、卵が主役な料理を挙げればキリがないほど。 一つの食材で美味しい食べ方がたくさんあるなんて……。 最高ジャ~~ン☆ 主婦をやってると、卵は毎日使う食材のひとつ。 私、ほんっっっとに卵料理が大好きなので、ついこの前まで卵の価格が爆上がりしていたときは 「価格安定の優等生の卵でさえ値上げだなんて、もう世も末だ……」 なんて思って絶望していたんですね。 それが、今年に入りようやく価格も安定してきました。 卵が大好きがゆえに、毎食何かしら卵を使うのだけど、値段が上がっていたときは、さすがに毎日卵を使うのをためらいましたね。 でも、毎食卵を食べている身としては、それじゃあ、なんか物足りなかったんですよね〜。 失って初めてその存在の大きさに気付くよね。 うんうん。 で、前置きが長くなってしまったのですが、卵料理って、メインもサブも両方担える優秀食材なんですよ。 でも、卵料理のレパートリーって案外増えなくないですか? 「美味しいんだけど、割とすぐ飽きちゃう」的な。 それこそ味玉がいい例で、あともう一品欲しいってときに、味玉があればおかずにもなるし、晩酌のおつまみにもなるし、ストックしておけばさっと小腹を満たしてくれます。 マジで最強の料理だと思っていて。 簡単に味玉を作るなら、大体「めんつゆ」で作るのが王道じゃないですか。 あと、ポン酢でさっぱり系の味玉とか。 我が家も味玉だけは常に冷蔵庫にストックしていて、ここ数年、切らしたことはないくらい。 でも、私以外の家族は一度食べたら当分食べなくてもいいかな~ってなりがちで、せっかく作ったのに余らせてしまうこともあるんですね。 せっかく美味しいのに、飽きてしまうのは正直もったいなさすぎる。 そこで、私は思ったのです……! 「味玉ってもっと可能性を秘めているのでは???」 「味玉の新しい扉を開いて、みんなに布教せねば!!!」 それこそゆで卵はマヨネーズや塩、ドレッシングをかけるし、ソースをかける人だっているし。 味玉だって、いろいろ漬け込んでみたら、王道のめんつゆ味玉に負けない、新しい味玉が作れるはず!! そこで、今回は自宅にあるいろんな調味料を使って「シン・味玉」をつくってみた!! 調味料・漬け込み時間 シン・味玉を作るためにまずは、漬け込む調味料を決めていきましょう。 結局、いろんな調味料を調合してつくる味玉が美味しいんだろうけど、副菜としてもう一品欲しい程度のときにそんな手間、かけてられないよね。 その点、めんつゆは最強すぎる。 めんつゆにゆで卵をドボンして冷蔵庫で寝かせたらもう完成だもんね。 めんつゆのように手軽かつ、パンチのある味のものがよさそう。 ということで準備したのはこの6つです。 柚子胡椒 カレー粉 創味シャンタン イタリアンドレッシング 焼肉のたれ 味噌 焼肉のたれとカレー粉はそれなりに美味しくなるのではないかしら。 でも、この2つの調味料は言うなれば安パイ。正直、味の想像もできる。 「シン・味玉」を呼称するのであれば、もっと刺激がほしいところ。 で、選ばれたのが、創味シャンタン、味噌、イタリアンドレッシング、柚子胡椒の4つ。 特に期待大なのが、創味シャンタンとイタリアンドレッシングです。 ゆで卵とケンカしてぼやけた味になるのか、めんつゆに負けない美味しさになるのか楽しみになってきました。 では早速それぞれを漬け込んでいきます。 1個まるまる使うのはリスキーなので、今回は半分にカットしたゆで卵を使用します。 なお、今回はカレー粉、創味シャンタン、味噌、柚子胡椒の固形調味料たちは、水100mlに顆粒だしと大さじ1の選んだ調味料を混ぜて伸ばしています。 これで、味が染み込みやすくなるであろう……。 準備が完了したら6時間ほど漬け込みます。 昼に仕込んでおけば、夜には食べごろになっている計算です。 冷蔵庫で寝かせましょう~~。美味しくなるんだぞ~~。 さてさて、6時間経ったので取り出してみます。 おおお! 見た感じ、色がついていてイイ感じなんじゃないでしょうか? 半分に切ったゆで卵を使ったことで、黄身にもしっかり味がついていそう……。 袋から取り出したらわかるんだけど、どれも食欲をかきたてるいい匂いがします。 これ、結構期待できるんじゃ……? 今回は星3つを最大評価として、それぞれ評価していきます。 いざ、実食! カレー粉|評価★★☆ まずはこちら。 味の想像がしやすく、美味しいだろうと予想していたカレー粉を使った味玉。 実食……! う〜ん、見た目の色よりは味が薄め。 カレーの風味が鼻から抜けて、たしかに美味しいんだけど、なんだか正直物足りない感じ。 お酒のアテとしては物足りないけど、カレーが好きな人にウケはよさそうかな。 副菜として出すなら、献立を調整したいところ。 メインの主菜が味が濃いなら、味がボケてしまうかもしれません。 よって星2つ! 創味シャンタン|評価★★☆ これは未知の領域! まずは、創味シャンタンを使った味玉。 いざ実食……! コンビニで売っている、塩味のついたゆで卵の上位互換!! 食べた瞬間に塩味を感じるんだけど、それだけじゃなくて創味シャンタンに入っているうまみ成分で卵の美味しさが底上げされてる。 ただ、このまま副菜として出せるかといわれたら、物足りなさを感じるかも。 お酒のアテとしてちびちび食べる分には十分だけど、もう少しパンチが欲しいところ。 個人的には、漬け込むときに、にんにくとショウガを混ぜると、もっと美味しくなるだろうなと感じました。 よって星2つ! 味噌|評価★☆☆ 続いては、味噌で作った味玉。 見た目はうっすら色がついていて、ほんのり味噌の匂いがします。 いざ実食……! こりゃダメだ、風味も味も弱くて調味料が卵に負けてる……! 少し考えれば分かるんだけど、そもそも味噌を水で溶かして使っているから薄味なのよ。 主張が弱すぎて、完全に卵に負けてる。 むしろ卵の邪魔をしている気すらする……。 味噌風味にするなら、醤油・酒・みりんは必要そうですね。 味噌単体だと、味噌の風味がわずかにしか感じられないのでぼやっとした感じがする……。副菜としては成立しなかった……。 よって星1つ! ドレッシング|評価★☆☆ 続きまして、イタリアンドレッシングを使った味玉。 もう先に言うわ。 余計なことせんでいい! 普通にゆで卵に直接ドレッシングかけた方が美味しい! これに尽きる。 味玉にしたせいで、せっかくのドレッシングのガツンとくる感じが薄れてしまったわ。 ドレッシングかけた状態のサラダが残って、もったいないから冷蔵庫で保存して再び食べたときのゆで卵の味だわ(伝われ)。 これが青じそドレッシングなら、いい感じにさっぱりとした味わいの味玉が作れたのかもしれん。 イタリアンドレッシングは、直がけして食べるに限ります。 よって星1つ! 焼肉のたれ|評価★★★ 次は、焼肉のたれで作った味玉。今回の大本命です! 実食……! 待って、想像の10倍美味しいんだけど? 早速、めちゃくちゃ美味しい味玉ができてしまった! もうこれが「シン・味玉」でいいんじゃないの? パンチが効いた味を予想していたんだけど、思ったよりもマイルド。 それでいて、たれのコクがある深い味わいになってるのよ。 焼肉のたれって、いろんな食材や調味料がブレンドされているから、この美味しさは納得だわ~。 短時間なのに、黄身と白身両方にしっかり味がついていて、困ったときのもう一品として十分に成立する味だ……! なんなら、めんつゆで作る味玉よりも好き! これ、酒場のメニューにあったら絶対注文すると思う。 よって星3つ! 柚子胡椒|評価★★★ 最後に、柚子胡椒を使った味玉。 2連続で、星1評価だったから、最後は美味しい味玉が食べたい……。 香りはめちゃくちゃいいぞ。 よし、いざ実食……! ありありありあり~~~! ピリッとさわやかで美味しい〜!! よかった、最後にちゃんと美味しい味玉ができた(涙)。 一口食べるだけでゆずの香りが鼻から抜けて、胡椒が舌にぴりっとくる。 今回のなかで一番パンチが効いてる! それでいて、主張が強すぎるわけでもなく、全体がまとまってる。 これも焼肉のたれ同様に、酒場のメニューにあったら注文してると思う。 副菜として出しても、ほかのメニューに負けない存在感です。 うーん、これは美味しい。意外性ナンバーワンだ! よって星3つ! シン・味玉の称号を手にしたのは… 6つの味玉を食べてみて、順位を付けてみました! 1.焼肉のたれ 2.柚子胡椒 3.創味シャンタン、カレー粉(同点) 5.味噌、イタリアンドレッシング(同点) 「シン・味玉」にふさわしいのは焼肉のたれ!!! 個人的にはめんつゆよりもコクがあって、食卓だけじゃなくお弁当に入っていたらテンション上がる気がします。 意外性なら柚子胡椒なんだけど、柚子胡椒は好みもあるだろうし、老若男女問わずウケがいいのは、やっぱり焼肉のたれかな。 というか、今回色んな調味料で味玉作ってみて思ったけど、めんつゆで作る味玉のポテンシャルってすごいんだな。 みんなもぜひ作ってみてね! ※今回の味の評価は完全に個人的主観に基づくものです

新宿・歌舞伎町のフードフェス「偏愛横丁」情報まとめ

2024年5月24日(金)から5月26日(日)まで、新宿・歌舞伎町で、日本各地から集まった偏愛フードフェス「偏愛横丁」が開催されます! 偏愛横丁とは、「何かに熱中し、毎日を熱狂的に生きる大人たち」の生き様を応援する偏愛度マックスの世界観で、自分の「好き」をアツく語り合うことができる「ディープな横丁型新感覚フェス」です。 偏愛・脳汁をテーマに活動する「ヲトナ基地」でも、 #偏愛横丁 開催に先駆けて、偏愛コンテストを開催! なんと1,400件以上の応募が集まり、大盛りあがりとなりました。 本コンテストでは、審査の過程も公開しております。審査プロセスについては、こちらをご覧ください。 https://www.maruhan.co.jp/east/media/event/1433 また、コンテスト受賞者の熱い偏愛を、こちらの記事で語っていただきました! https://www.maruhan.co.jp/east/media/event/1498 みなさまのご応募、ありがとうございました。 また、偏愛横丁へのお越しを、楽しみにお待ち申し上げます。

大ヒット『呪術廻戦』から文学賞四冠『地雷グリコ』まで、螺旋進化する異能バトルと特殊設定ミステリのいまを解き明かす!

偏愛・脳汁を語るサイト「ヲトナ基地」では、多数の「愛しすぎておかしくなるほどの記事」をご紹介してまいります。 ヲトナ基地で今回紹介する記事は「大ヒット『呪術廻戦』から文学賞四冠『地雷グリコ』まで、螺旋進化する異能バトルと特殊設定ミステリのいまを解き明かす!」。海燕さんが書かれたこの記事では、異能バトルと特殊設定ミステリへの偏愛を語っていただきました! 「どんな者だろうと人にはそれぞれ  その個性にあった適材適所がある  王には王の……  料理人には料理人の……  それが生きるという事だ  スタンドも同様  「強い」「弱い」の概念はない」 荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』 「面白そうですね」  伸びきったカーディガンを着た少女は、机の上で指を組み、対戦者に隙だらけの笑みを投げた。 「詳しいルールを聞きましょうか」 青崎有吾『地雷グリコ』 火花散らす戦い。いまも昔も、少年マンガの華は「バトル」である。かつて『少年ジャンプ』が600万部という出版史上類例のない発行部数を記録していた頃、その中心にあったのは天才作家鳥山明の歴史的大傑作『ドラゴンボール』をはじめとするバトルマンガの数々だった。 そして、その後も『るろうに剣心』、『ONE PIECE』などバトルマンガのヒットは続き、いまに至っている。しかし、一方で現在のバトルマンガは、かつてのただ必殺技を応酬するシンプルな形式のものから、極端に複雑な内容の「異能バトル」へ「進化」してきているのだ。 この記事では、そういった花ざかりの「異能バトルマンガ」と、それとはまた異なる経路をたどって奇怪なまでに多彩に進化しつづけている「特殊設定ミステリ」を合わせ、「ロジックエンターテインメント」と総称したうえで、比較検討してみることにしたい。 現代の「ロジックエンタメ」はきわめて優れた作例が多数見られる一大黄金時代を迎えている。その全貌を語り尽くすことはむずかしいが、とりあえず簡単な歴史と目立つ作品だけでも一望してみよう。 【異能バトルマンガの起源】 https://www.youtube.com/watch?v=BW4H15rK6iI さて、まず、「異能バトルマンガ」はどこから来ているのか? その気になればいくらでもさかのぼれそうではある。 たとえば遥か古(いにしえ)の『イリアス』と『オデュッセイア』の頃からヒーローには「肉体派」と「知性派」がおり、「異能バトル」はその後者の血脈をひき継ぐものであるくらいのことはいっても良いかもしれない。 が、歴史的に見て、決定的に重要なのはやはり異才・横山光輝の作品群であると思われる。 かれの『伊賀の影丸』、『バビル二世』といった作品群では、あきらかに現在の異能バトルにつながる「それぞれのキャラクターの能力を活かした頭脳戦」が、いかにもシンプルな形ではあるが、くりひろげられている。 もちろん、そのまえには奇想の大天才・山田風太郎による伝説の忍法帖シリーズがあり、そこからさらにさかのぼるなら中国の『水滸伝』あたりに源流を求められるかもしれないが、「異能バトルマンガ」というフレームで考えるなら横山の業績はきわめて重要だろう。 しかし、そこからバトルマンガはむしろ単純な殴り合いの方向へと回帰する。その最大の成果が車田正美の『リングにかけろ』、『風魔の小次郎』、『聖闘士星矢』といった一連の作品群である。 これはこれで大人気を博した素晴らしい作品たちなのだが、そこでは各々の人物が絶叫とともに必殺技を繰り出すことがくり返されるばかりで「頭脳戦」の要素はほとんど見て取れない。 同時代の『ドラゴンボール』はそれに比べるとはるかに「かけ引き」の要素が強いが、「異能を活かした頭脳戦」とまではいえないだろう。 やはり、「異能バトル」の歴史において絶対的に重要な作品としては『ドラゴンボール』や『聖闘士星矢』とともに黄金期の『ジャンプ』を支える屋台骨となった『ジョジョの奇妙な冒険』の名前を挙げなければならない。 荒木飛呂彦の比類ない才気は、「異能バトル」というジャンルをほぼ独力で完成させてしまった。 荒木が試みたのは、当時の少年マンガでしばしば見られた、ひたすら敵味方の戦いのスケールが増幅していくいわゆる「パワーのインフレ」に対するアンチテーゼだった。 『ジョジョ』は第二部あたりからすでに「頭脳戦」の要素を強く備えていたが、「異能バトルもの」として完成するのは「スタンド」という、ある種の異能概念が登場する第三部である。そこでは、それぞれのキャラクターたちが、おのおの個性と特徴が異なるスタンドをもちいて複雑なかけ引きを展開する物語が成立していた。 ここで重要なのは、「スタンドには強弱という概念はない」とされていることだ。もちろん、パワーやスピードにおいてより優れたスタンドは存在するのだが、実戦においては必ずしもそういったスタンドの使い手が勝つとはかぎらない。 実戦で大切なのは自分の個性を活かすことなのであり、その組み合わせによってはより脆弱に見えるスタンドが最強と見えるスタンドを破ることもありえるのだ。 こういった展開の確立は、すでに横山光輝作品においてその萌芽が見て取れるとはいえ、のちのちにまで大きな影響をあたえる革命的な「進化」であるといって良いだろう。「異能バトル」は荒木という別格の才能を得て一気に開花したのである。 【『HUNTER×HUNTER』や『呪術廻戦』へ。進化を遂げる異能バトル。】 https://www.youtube.com/watch?v=0ur8Cd-_Rls その後、やはり少年マンガの歴史上でも異数の才能である冨樫義博が展開的な「パワーのインフレ」の末、袋小路に入った物語を打開するべく『幽遊白書』に「異能バトル」の要素を取り入れようとする。 しかし、この時点ではまだかれの「異能バトル」は未完成に終わったといって良く、『幽遊白書』はふたたび「パワー比べ」に戻っていく。冨樫にとっての「異能バトル」が完成するのには、続く『HUNTER×HUNETR』を待たなければならない。 『HUNTER×HUNTER』! これこそは、「異能バトルマンガ」の現代における最高傑作といって良いであろう。 この作品には『ジョジョ』における「スタンド」に相当する「念能力」という概念が登場するのだが、この能力は体系化されており、それぞれに長所と短所がある絶妙な設定になっている。そして、一人ひとりのキャラクターがそれぞれの念能力を駆使して壮絶な「頭脳戦」がくりひろげられるのである。 『HUNTER×HUNTER』が「異能バトル」として発展させたのは、その複雑さである。初めはわりあいにシンプルな一対一の戦いとして始まったこの作品のバトルは、やがて複雑に長短が絡み合う乱戦となり、物語の後半、いわゆる「キメラアント編」に至ると、『ジョジョ』と比べてすら際立って複雑な群像劇が描き出されることになる。 その結果、「キメラアント編」は全少年マンガの歴史でも屈指といって良い作品となった。が、冨樫はそれでもまだ止まらない。続く展開においては、さらにさらに膨大な登場人物が絡み合うバロック的ともいうべき内容となり、いっそう複雑さを増しているのである。 『HUNTER×HUNETR』は現在、連載が中断中で、はたしてこのあまりにも錯綜した展開がどのような収束を見るのか、あるいは未完に終わるのかは現時点ではまだわからない。ただ、いままでの内容を見るだけでも、この作品があらゆる「異能バトルマンガ」の頂点というべき大傑作であることは論を待たないところだろう。 ここにおいては単に「強」と「弱」が徹底して相対化されているだけではなく、そういった個々人がチームを組んで互いの短所を補い合う筋書きとなっており、物語を構想する作者はもちろん、読者のほうも記憶力の限界に挑戦しなければならないことにもなっている。 決して一般的なマンガとしてすんなり入りやすいとはいえないが、その面白さは破格だ。 そして、この『HUNTER×HUNTER』の衣鉢を継ぐのが、この原稿を執筆時点でリアルタイムに大人気連載中の『呪術廻戦』である。『呪術廻戦』においては『HUNTER×HUNTER』の「強弱の相対化」がさらに行き着くところまで行き着いてしまっている。 ここでは、一定の「強弱」は明確にありつつ、その一方でもう何が「強」で何が「弱」なのか、まったくわからない。厳密なルールにもとづいて展開するバトルゲームとしての一面はあるのだが、それは変則を究め、ほとんど物語の崩壊とすれすれのところまで来ているようにすら見える。 このマンガは「異能バトル」全体の奇形的ないし恐竜的な進化系統樹の果てに生み出された異形の鬼子といっても良いであろう。 また、この種のマンガを語るとき、頭脳戦ものの頂点『DEATH NOTE』に触れないことは片手落ちだろうし、『カイジ』シリーズのようなギャンブルマンガ、『黒子のバスケ』のような「異能スポーツマンガ」もまた、ある種の「ロジックエンタメ」として「異能バトル」の系統樹に組み込んで語ることもできるかもしれない。 少年漫画とは違うが、きわめて複雑巧緻な内容のSF小説『マルドゥック・アノニマス』のことも可能なら語っておきたい。だが、いかにも文字数が足りないのでここでは省く。話を「特殊設定ミステリ」に移そう。 【特殊設定ミステリの百花繚乱】 「特殊設定ミステリ」とは、文字通り、魔法が存在したり、ゾンビが徘徊していたりといったある特殊な設定において推理を展開し犯人を捜すタイプのミステリ小説のことである。 「何でもあり」の魔法が存在するのではどうしたってミステリは成り立たないだろうと思われるかもしれないが、じっさいにはたとえスーパーナチュラルな要素が登場しても、そこに何かシビアなルールが存在しているかぎりはロジックを駆使した物語は成立する。 それこそ『DEATH NOTE』において、「名前を書き込むと人が死ぬ死神のノート」が登場してもなおロジカルなバトルが成り立ったことと同じである。 こういった超自然的な設定を前提としたミステリは、昔からまったくなかったわけではなく、歴史的にはアイザック・アジモフの『はだかの太陽』や、ランドル・ギャレットの『魔術師を探せ!』あたりにこのジャンルのはじまりを見いだせるかもしれない。いずれにしろ、それは近年、驚くべき進歩を遂げ、幾つもの傑作を生みだしている。 ここでその全貌を語る余裕はないが、たとえば白井智之の『名探偵のいけにえ:人民教会殺人事件』や、今村昌弘『屍人荘の殺人』、相沢紗呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠』、そして最近、本格ミステリ大賞や日本推理作家大賞、山本周五郎賞、SRの会ミステリーベスト10第1位と連続受賞し話題となった青崎有吾『地雷グリコ』はその代表格というべきであろう。 これらの小説では、それぞれ異なる「特殊設定」のもと、きわめてレベルの高い推理のロジックが物語られる。 こういった、ミステリとしてはいかにも異形とも思える作品たちは、いわゆる「新本格」と「脱本格」の流れ、たとえば麻耶雄嵩『神様ゲーム』や、森博嗣『すべてがFになる』、京極夏彦『魍魎の匣』、西尾維新『クビシメロマンチスト』、また、「メフィスト賞」受賞のさまざまな作品などがあって初めて生まれ得たものではあるだろう。 だが、べつの見方をするなら、先述の「異能バトルマンガ」や『逆転裁判』、『ダンガンロンパ』といったビデオゲームの影響も大きいように思える。じっさい、「特殊設定ミステリ」の代表的な作家が集まって語り合った「特殊設定ミステリー座談会」では、このようにも語られている。 若林 これだけ定義や呼称について議論が交わされるほど、“特殊設定ミステリ”は成熟のときを迎えているといえます。 その成熟を考える上で私が重要だな、と思っているのは、2000年代における特殊なルールを用いた頭脳バトルやデスゲーム、ギャンブルを描いた漫画・アニメの流行です。特殊ルールの頭脳バトル漫画で代表的なものを一つ挙げるならば、『DEATH NOTE』(大場つぐみ原作、小畑健漫画、集英社)ですね。 相沢 それについては僕も同意見です。というより「ようやくミステリが、漫画やアニメに追いついた」という感覚なんですよ。 青崎 それ、もの凄く良く分かります! 相沢 だって、世界に課されたルールを熟知しながら問題を解決していく、という形式の物語は漫画やアニメでは昔から山ほど書かれていたんですよ。ですが、ミステリ業界では今、「“特殊設定ミステリ”が盛り上がってますよね」と言っている。あえて厳しい意見を述べるとするなら「いや、それは他のジャンルから見ると周回遅れ」なのかもしれない。あくまで一般文芸のミステリ業界では、こういったジャンルがやや、亜流のように見られていたこともあるのでしょうか。 引用:読みたい!が見つかる|令和探偵小説の進化と進化 「特殊設定ミステリー座談会」! 後編https://tree-novel.com/works/episode/44a6d7122b9267c6fcc9bdade002b8ae.html 純粋にミステリ小説の進化系統樹のなかから生み出されたように見える「特殊設定ミステリ」にも、じつは「異能バトルマンガ」の影響が見て取れるわけである。 もちろん、そこには両者を越境する形で『ヴァンパイア十字界』、『虚構推理』などの傑作を物してきた奇才・城平京などの業績が絡んでもいるのであろう。 いずれにせよ、いま、「異能バトルマンガ」や「特殊設定ミステリ」を含んだ「ロジックエンタメ」の土壌はすこぶる豊饒である。これからもバトルマンガやミステリ小説は互いに挑発しあい、影響をあたえあって進展していくはずだ。 一読者としてはひたすらにあらたな作品の登場を待つばかり。ロジックエンタメはいまなおさらなる進化の途上にある。次の傑作は、もっとすごいに違いない!

苔オタクは何して過ごしてる?知られざる“コケ活”ルーティンとコケテラリウムの作成手順も

私がコケ(苔)にハマり出したのは、3年前。コケのテラリウム作成体験講座に参加したのがきっかけでした。それ以来、すっかりコケの世界に魅了され、1日のうち10時間以上はコケのことを考えています。頭の中は、コケが8割、家族が1割、仕事が1割って感じかな。 その前は、室内で何か緑の物を育てたくて、野菜の種を発芽させて新芽を食べるスプラウトを育てていました。 しかし、何か物足りなかったんです。食べるとなくなっちゃうし。そんな時にコケテラリウムに出合いました。 繊細でナチュラルでかわいい。お世話をすればするほど生き生き育つ。そんな魅力のあるコケテラリウムに夢中になり、自分で作成した数は50個以上。 そして、家にあるコケの種類は22種類。改めて数えてみると、我ながらなかなかコケを集めています。 ・ホソバオキナゴケ・タチゴケ・トヤマシノブゴケ・ヒノキゴケ・スナゴケ・ホウオウゴケ・フタバゼニゴケ・コウヤノマンネングサ ・アラハシラガゴケ・ミズゴケ・スギゴケ・ツルチョウチンゴケ・ハイゴケ・ヒメホウオウゴケ・ムクムクゴケ ・カモジゴケ・シノブゴケ・カサゴケ・コツボゴケ・タマゴケ・ムチゴケ・フロウソウ それぞれ違った魅力・可愛さがあるんですが話すととっても長くなってしまうので、それはまた別の機会に紹介できたらうれしいです。 あとは……コケのセミナーは17回受けたし、コケを見るためだけに山登りもします。専門家の話をじっくり聞きたくて、コケの学会にも入っちゃいました。 コケのセミナーはこんな感じ。ナチュラルな可愛さでワクワクするでしょ? 山の自然なコケは、街のコケとはまた違う表情を見せてくれる そんなコケに魅了された私の、1日のコケ生活(お家で楽しむバージョンとお外で満喫するバージョン)を紹介していきます。 日々のコケ活ルーティン(お家の中で楽しむ) まずは、日々のコケ活ルーティンについて紹介。 お家でじっくりゆっくり楽しめるのが、コケ活の魅力ともいえます。 6:30/起床、コケの水やり 毎朝の私のコケ活は水やりから始まります。 まずは、ふたの無い器に植えてあるコケを確認。 ふたが無いと乾燥しやすいから、様子を見てあげます。 左からホソバオキナゴケ、トヤマシノブゴケ、シノブゴケ、大きいのはシダの一種でトウゲシバ ちょっと表面を触って、コケの湿り具合をチェック。少し湿り気があればOK。 乾燥している場合は、コケが適度に湿るまで、数回霧吹きをかけます。 続いて、ふたがしっかり閉まった密閉容器のコケの世話。 5分間、ふたを開けてあげます。 背の高いコケはヒノキゴケ、地を張っているのツルチョウチンゴケ というのも、フタを開けないとコケが空気を求めるのか、元気なくヒョロヒョロと伸びてしまうんです。綺麗な姿でいてもらうためにも、こまめなお世話が大切です。 ついでに、コケの様子だけでなく、コケの下にある土の乾燥具合もチェック。 土表面に水が上がってこない程度に湿っている状態がGOODです。乾いている場合は、水差しで水をやり、水が表面に出てきたら、スポイトやティッシュで吸い取ります。 乾燥に弱いこのコケたちは、ふたを閉めるのを忘れると乾いてチリチリになってしまうので、注意が必要なんですよね。 その他の大半のコケたちは、少し隙間の開いたガラスの器に入っています。 ふたとビンの少しの隙間 このタイプのガラス容器に入っているコケには、水やりは3週間に1回程度でOK。 直射日光の当たらない窓際にずらっと置いてます。朝日が数分入れば光合成には十分 コケは寒さには強いですが、暑さには弱いです。容器の中が27℃を超えるとコケは弱ってしまいます。 水槽に設置するLEDライトもコケのために使用中。温度・湿度・光の管理が重要です。 8:00/出勤しながらコケ観察 通勤で毎朝通る道端にも、色々なコケが生息しているんです。 毎日見ていると、色や生え方の変化に気づきます。今まで気づかなったところにコケを見つけるとうれしい気持ちになります。 雨の次の日はとくにコケがきれいだから、ワクワクしますね。 マンホールの穴も、コケが好む場所。かわいい 今日はどんなコケテラリウムを作ろうかな、なんて考えながら仕事をしています。 18:30/帰宅  コケを横目に、家事・食事・入浴。早くテラリウムを作りたいから、さっさと済ませようとがんばります。 20:00/コケテラリウムの作成開始 いよいよ夜のコケ活です。新しいコケテラリウムを作っていくぞ! 仕事の疲れや悩みを忘れられる、至福の時です。 まず、ガラス容器に土を入れます。 続いて石を入れます。 が、石の配置はテラリウムのカッコよさにかなり影響するので、慎重に。真剣に。 「ちょっと大きすぎる」「向きが逆だな」なんて散々試行錯誤の上になんとなく石の配置が決定しました。 これだけでもいい感じじゃないですか? 水差しで土を湿らせたら、いよいよコケを植えていきます。 ピンセットで、1本、1本。 小さなコケの毛並みを揃えるように 無心になって、時間を忘れてコケを土に刺していると気持ちが落ち着く 1つひとつ丁寧に 24:30/就寝 気づいたら4時間経っていました。もう少し続けたいけど、明日も仕事なので。後ろ髪を引かれつつ就寝です。 ちなみに、2日後に完成しましたー! ある日のコケ活スケジュール(屋外を楽しむ) 続いて、屋外でのコケ活スケジュールを紹介します。 今回は鎌倉でコケを楽しんだ1日を振り返ってみますね。 7:00/家を出発 → 9:20/鎌倉駅近くのお寺に到着 本堂の天水桶にホンモンジゴケというコケがこんもり青々としています。このこんもり具合がたまらないんです。 このコケは緑青を好むので、銅吹きの屋根や天水桶の近くに多く見られます。ジメジメしたところにいるイメージのあるコケですが、種類によって生息する場所が違うのも性格が出て可愛いですよね。 ホンモンジゴケの拡大写真。水を受けてツヤツヤと美しい。 10:00/コケテラリウムのセミナーを受講 某コケ専門店で、コケテラリウムの講義を受けます。このコケ専門店が大好きすぎるので、わざわざ時間をかけて鎌倉まで通っているんです。 コケを好きになってから毎月通っているから、通算10回以上は来ています。お店の雰囲気も店主さんも大好きです。 今日は大きめのテラリウムを作成。毎回違うテーマのテラリウムを作れるし、いろいろな技術や知識を教えてもらえるし、店主さんのコケ愛に刺激を受けます。他のお客さんとお話しするのも楽しいですね。 13:00/いつも行く定食店さんでランチ 店の前には、店主が育てている盆栽が所狭しと置いてあります。 盆栽がフサフサと蒴(さく)を伸ばしている様子。小さい植物をつい愛でてしまう 14:30/北鎌倉のお寺に到着 広大な敷地内にはさまざまなコケが生息していました。 ゼニゴケ。雄株は紫色 エビゴケ ジンガサゴケ いろいろなコケが混じりあって美しい 16:30/お寺の閉門に合わせて帰路につく すっかり、コケを満喫しました。歩数アプリの表示は12,012歩。コケを楽しみながら、運動にもなる。コケ散歩は一石二鳥です。 心がホクホクしています。明日からのお仕事も頑張れちゃいますね! まとめ コケのかわいさ、伝わった? もしかしたら地味なイメージがあるかもしれないコケですが、このようにたくさんの楽しみ方があるんです。 ミニチュアや模型が好きな方はコケテラリウムを好きになる可能性大だし、ちょっとコケに目を向けてもらうだけでいつもお散歩がより楽しくなります。 少しでもコケの魅力が伝わったならうれしいです。 さて、次はどんなコケテラリウムを作ろうかな〜。