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「アイスクリームの日」に「低糖質アイス」を考える

シズリーナ荒井
低糖質アイスアイキャッチ

偏愛・脳汁を語るサイト「ヲトナ基地」では、多数の「愛しすぎておかしくなるほどの記事」をご紹介してまいります。
ヲトナ基地で今回紹介する記事は「『アイスクリームの日』に『低糖質アイス』を考える」。シズリーナ荒井さんが書かれたこの記事では、アイスクリームへの偏愛を語っていただきました!

みなさんまたお会いできましたね。アイス研究家のシズリーナ荒井です。私は、1歳1カ月から今日までにおよそ6万個以上ものアイスを食べては研究しています。5月に入りだんだんとアイス日和な日々が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか? 毎年「5月9日」は、アイスクリームの日というのがアイスマニアの間では常識ですが、なかなか一般的に定着していない気がしているのは私だけでしょうか。

そもそも、なぜ5月9日がアイスクリームの日なのでしょうか。

遡ること60年。1964年5月9日に、日本アイスクリーム協会の前身となる東京アイスクリーム協会が記念事業を開催したことが由来のようです。

日本で初めてアイスが登場したのは1869年新暦7月(明治2年)に町田房蔵が横浜の馬車道通りに開いた「氷水屋」で「あいすくりん」という名称で販売したという記録が残っています。ちなみに、なぜ「アイスクリーム」ではなく「あいすくりん」だったのか……。それは、当時の日本人が外国人(アメリカ人)の「アイスクリーム」の発音が「あいすくりん」に聞こえたためと言われており、味については1860年(万延元年)、幕府が派遣した「遣米使節団」の一人であった柳川兼三郎当清の「柳川日記」によると「珍しき物あり。氷をいろいろに染め、ものの形を作り、是を出す。味は至って甘く、口中に入るに忽(たちま)ち溶けて、まことに美味なり。之をアイスクリンといふ」と綴られていた。

参考:日本アイスクリーム協会

おそらく、私が1992年にファミリーレストランで生まれて初めてナタデココを食べた時の感動と同じであると推測します。そう考えるといろんな感動物語から生まれたアイスクリームが今日まで語り継がれていることを考えると感慨深いです。

美味しいアイスクリームはもちろんのこと、低糖質なアイスクリームの開発にもなかなかな苦労話が詰まっているようです。江崎グリコがかつて「健康」をテーマにアイスの研究・開発に挑んだ「カロリーコントロールアイス」(現在終売)。当時のアイスは高カロリーでおいしい商品も多く、「健康」を切り口にしたコンセプトのアイスを実現するのは容易なことではなかったと推測します。

2003年発売当時、カロリーをおさえながらも、必要な栄養素をバランスよく摂取するという考えを基に“カロリーコントロールアイス”が誕生してから14年後の2017年に“糖質コントロール”ブランド「SUNAO」として新たにブランドを立ち上げ、幅広い層に糖質をコントロールした商品でもおいしく食べてもらいたいというコンセプトの基でリブランニングしました。そして、2024年3月には新たなアイスとして「SUNAO Special」が「SUNAO」ブランドに仲間入りしました。「SUNAO Special」は、厳選素材と独自製法により、糖質を9.9グラムに抑えながらも、アイスの濃厚さをキープした味わいを実現しています。
※一般社団法人『食・楽・健康協会』は1食で摂取する糖質量を20グラム〜40グラム、間食では10グラム以下にする“適正糖質”を提唱しています

「SUNAO Special」の商品ラインアップは「バニラ」「ラムレーズン」「バニラ&クランチ」の3種で糖質9.9gの文字がものすごく印象的です。正直、健康系の食品すべてに言えることですが、人間のカラダのことを考えた食品はどれも味気ないイメージがあったので、「SUNAO Special」もその枠組みの商品なのかと勝手に思っていましたが、いい意味でこちらの期待を裏切ってきました。

アイス研究家が語る「SUNAO Special」とは

最初に「SUNAO Specialバニラ」を口にした瞬間、脳汁があふれ出ました。生まれてはじめて、アイスを食べてカラダが超気持ちいいと思えたのです。率直な思いとして、従来のSUNAOブランドとは似ても似つかぬ別次元の美味しさでした。

濃厚さのインパクトが高級アイスクリームとほぼ同様な満足感(や背徳感)であり、それでいて糖質が10g以下は目を疑うレベルでした。しかも糖質9.9gという数字に開発担当者の強いこだわりを感じました。ギリギリ糖質10グラムに行くか行かないかのところまで素材を厳選しながらレシピを作られたと考えると、感動を覚えます。

試作だけでも全フレーバー合計でおよそ200回以上の苦労話

開発担当者に話を伺うと「SUNAO Special」は試作だけでも全フレーバーで200回は超えているそうです。特にバニラは、素材の味が前面に出てしまうため、味が人間の味覚にダイレクトに届いてしまうためレシピ制作に一番時間がかかったようです。

ラムレーズンのこだわりポイントは、レーズンをホールごとベースとなるアイスクリームの中へ混ぜ込むことで、レーズンの食べ応えのある食感とラムの贅沢な風味を楽しむことができました。

バニラ&クランチは、しっとりとした食感のクランチが贅沢にもアイスクリームの中に練りこまれており、どこからスプーンで掬って口に運んでもバニラアイスクリームとクランチの配合が口の中で同じになるように計算されているのではないかと疑うぐらいたくさん入っていました。

「SUNAO Specia」全フレーバーに通ずることですが、この味わいで糖質9.9gはやはり脳がバグります。ローカロリーアイスの需要が高まりつつあるため、今後は「低糖質プレミアム市場」がアイス業界で活性化するのではないかと予測します。

まとめ

日本でアイスが販売されてから今年で155年。アイスは単なる嗜好品で片付けられなくなってきているのではないでしょうか。カラダも喜ぶアイスクリームの今後の展開に期待したいです。

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