人気シリーズ最新作『学園アイドルマスター』があまりに面白すぎるので、興味のない人にもむりやり押しつけたくてたまらない!
目次
「わたしに才能なんてない でも、それは前提だから あきらめる理由には、ならない」
いま、『学マス』が面白い!
それはもう、ちょっと事前に予想できなかったくらい面白いのである。
いうまでもなく『学マス』とは、つい先日サービスが開始したばかりのソーシャルゲーム『学園アイドルマスター』を指す。
この作品は初代から連綿とつづく『アイドルマスター』シリーズの第六弾にあたるのだが、まさにいままでにない清新な魅力を発信できている。
ぼくはこのシリーズに関してはごくあたらしい参入者であり、いわゆる「にわか」に過ぎないのだけれど、いまでは毎日ログインしては幾人ものアイドル(の卵)たちを「プロデュース」することがすっかり日課となってしまった。
この種の「ソシャゲ」は無料でプレイできるかわりに、やり込むためには一定以上の「課金」を必要とするものがほとんどであり、『学マス』もやはりそう。ハマればハマるほど過課金のトラップが待ち受けているとほうもなくデンジャラスな構図があるわけで、『Fate/Grand Order』以来、この手の「ソシャゲ」にはあまり手をつけないようにしてきたのだけれど、『学マス』にはすっかりハマってしまった。
いまのところ微課金で済んでいるものの、いつまで続くことやら。いや、まったく「ガチャは悪い文明」としかいいようがない。
しかし、それでも『学マス』はじっさい破格に面白く、ハマったことを後悔する気にならないのがさらに怖ろしいところ。この記事では、その『学マス』のフレッシュな魅力をなるべくぼくと同じ初心者にもわかりやすいように語っていくことにしたい。
トニカクカワイイ! 定番を超える『学マス』キャラたちの魅力。
『アイドルマスター』シリーズはいうまでもなく美少女アイドルたちの育成とライブシーンを主軸としたバンダイナムコを代表するコンテンツである。
否、ある一企業の代表作という次元を超えて、いまの日本を象徴する美少女コンテンツの代表的なシリーズといっても良いだろう。いまの日本でアイドルものが人気を博していることはかなりのところまでこのシリーズの功績といって良く、きょうのバンダイナムコがあることも『アイドルマスター』と切っても切り離せない。
その『アイマス』の数年ぶりの最新作が「学園もの」になるという話が公表されたとき、多くのユーザーは果たしてほんとうに面白いものにしあがるのかどうか、半信半疑だったのではないだろうか。
いままでの『アイマス』はあくまで765プロなどの企業に属する「プロデューサーさん」たちによるアイドルのプロデュースを描いており、「学園もの」である『ラブライブ!』などとはまったく違う風景を切り拓いてきた。
新しいチャレンジは歓迎すべきところだが、『アイマス』らしくないしろものが出てきても困る。ファンであればあるほど、新規開拓的な企画に対してはちょっと疑いのまなざしで見てしまうことは避けられなかったように思う。
さらに、実際に発表された『学マス』は『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』などのヒット作で知られるライトノベル作家・伏見つかさがシナリオを担当するなど、いままでにない要素を備えていた。
これがどちらへ転がるのか、ちょっとはっきりとは見通せない。そんなふうに感じていた人は少なくなかったように思える。
ところが、現実にサービス開始された『学マス』はまさに驚くべきスマッシュヒットだった。
まず、キャラクターのモデリングがすばらしい。ひとりあたり数万ポリゴンを使用して描き出されているというそれぞれの育成アイドル達は、いままでの『アイマス』とはまた一風違った可愛さ、かっこ良さを見せている。
学園ものであろうがそうでなかろうが、この種のゲームの最大の魅力はなんといっても一人ひとりのキャラクターの可愛さにあるわけだが、『学マス』はその点で最高としかいいようがない。
そのときどきで拗ねたり笑ったり怒ったりと忙しい各ヒロインたちの表情の豊かさ、しぐさの多彩さはちょっと革命的なほどだ。
必然に膨大な計算量が必要とされ、プレイが過熱するほどスマホも過熱することはご愛敬だが、このゲームに登場するアイドルたちがいずれも「トニカクカワイイ」ことは間違いない。
ベストセラーライトノベル作家・伏見つかさが天才的な手腕で描き出す類型からの逸脱。
そういうわけでぼくの推しアイドルたちはみなとてもカワイイのだが、ただ、もっと広い視野で見ると現在、ひとつのゲームのみならず、「二次元美少女コンテンツ」全体がある種の飽和に達して袋小路に達している印象があることもまたたしかである。
ことに『アイドルマスター』シリーズは一つひとつの作品が膨大な数の美少女アイドルキャラクターを生み出してきたため、ちょっと「おなかいっぱい」な印象になるくらいの数のヒロインが生み出されている現状がある。
必然、個々のキャラクターの差別化もむずかしくなってくるわけで、まったく新しいキャラクターが出てきても「ああ、なるほどこの系統の新キャラね」とちょっと冷めた目で見てしまうところは、正直あった。
しかし、『学マス』はこの点でも、伝統的なキャラクター描写から確実に一歩を踏み出している。
たとえば、メインクラスのヒロインのひとり、月村手毬はかなり性格がひねくれている。というか歪んでいる。というかこいつは――何なんだろうね。
一見するといままでにもいくらでもあった「ツンデレ」とか「クーデレ」と呼ばれるタイプのありふれたキャラクター描写に見えるのだが、その実、彼女の性格のひねくれ具合はかなり斬新である。
思っていたことをそのまま口に出せない「素直になれない」キャラクターといえばそれまでなのだけれど、あまりにあくが強く、本気で嫌悪する人も存在するくらいの性格の偏り。
たまに「ひょっとしてこの子、ほんとに性格が悪いのでは?」と思わせながらも、どうしようもなく好きになってしまうその個性の描写は最高である。愛しているよ。
現代ラブコメライトノベルにおいておそらく日本一の作家である伏見つかさは、ゲームシナリオライターとしてもすさまじく良い仕事をしているとしかいいようがない。
過去の『アイマス』では、というより数十年の歴史をもつ「美少女ゲーム」全体でも見たことがないような「生きた」キャラが続々と出て来るあたり、ほんとうにすごすぎる。新種発見なのだ。
また、あきらかに全体的なテーマとして「才能」、そして「才能の不足」が設定されているとおぼしく、その意味でもとても現代的なキャラクターたちでありシナリオであるといって良いだろう。
いま現在、『学マス』はまだ始まったばかりで、これからのアップデートによってさらに何人もの新キャラクターたちが出て来ることが予想される。
いったいどのような見たこともないヒロインたちがあらわれてくるのか、ほんとうにほんとうに楽しみだ。いやまあ、マイヒロインはやっぱり手毬さんなのですが。甘いものはまだしもこってりしたものは程々にしておけよ、手毬。
その独特の「ローグライク」ゲームシステムと従来作からの野心的な展開。
ほんとうはその他のアイドルたちにもふれたくてたまらないのだが(とくに広!)、ここでは十分に解説している余裕はない。
それに一人ひとり語っていくといくら話してもキリがないことになってしまう(オタクの萌え語りに終わりはないのである)。
ここでは、『学マス』はそのキャラクター描写においてフロンティアの最先端にあるといっておくに留めよう。
いや、じっさい、ここに来てこんなにフレッシュな魅力をもったキャラクターに出逢えるとは思わなかった。
いかにも類型的に見えながら、その実、まったくもって唯一無二の少女たち。おそらくささいなセリフやしぐさのひとつひとつからその魅力はかもし出されているに違いないのだけれど、いったいどんな魔法を使えばこれほどスペシャルな魅力を生み出せるのか想像もつかない。
これはやはり、メインシナリオライターである伏見つかさの作家性を感じるところで、やっぱりこの人は女の子を可愛く描くことにかけて天才なのかもしれないという気がしてくる。
また、ここではゲームシステムなどについてふれている余裕はなかったが、はじめ、音程は外れるわ声は掠れるわといった調子のアイドルたちが成長するにつれすばらしい歌声を披露してくれるようになる独自のシステムなど、一本のゲームとしてもチャレンジングな要素は山盛り。
基本的には何度も何度も挑戦することを前提とした、ゲーム用語で「ローグライク」と呼ばれるシステムを採用したカードゲームなので、延々と「周回」しているうちに飽きてくるリスクがあるはずなのだが、そのつど、あたらしい要素が解放され、アイドルたちがちょっとした言葉をしゃべってくれたりすることでなかなか飽きさせない。
いや、ほんと、アイドルたちを大好きになればなるほどつい重課金してしまう危険性が高まる一方なので、いいかげんに解放してほしいくらいなのだけれど、なかなかそうはいかないようだ。
なので、ぼくはあなたにもこの危険な魅力を分かってほしくてたまらず、どうにかして押しつけようといまこの記事を書いているわけだ。
はっきりいって仕事の域を逸脱するくらいの熱意であることをどうか理解してほしい。いや、ほんと、めちゃくちゃ面白いよ、このゲーム。いつまで経っても成長しない自分のゲームのウデマエは哀しい限りだけれど……。
そういうわけで『学マス』こと『学園アイドルマスター』、花丸付きのオススメである。
ゲームセンター用の作品として始まった初代『アイドルマスター』以来、さまざまに展開してきた『アイマス』シリーズだが、ここに来てまたあたらしい未踏のエリアへ進出しつつあるようだ。
いずれアニメ化されたりもするだろうから、そのことも楽しみである。
過去の『アイドルマスター シンデレラガールズ』、『アイドルマスター シャイニーカラーズ』、『アイドルマスター ミリオンライブ!』、『アイドルマスター SideM』といった作品群もそれぞれマンガ化されアニメ化され、ぼくたちを楽しませてくれたわけで、今後数年つづくことになるであろう『学マス』のコンテンツ展開には期待するしかない(とくに無印『アイマス』のアニメ版はとんでもなく出来がよく、画面のなかで躍動するアイドルたちの姿に夢中になって見入ったものだ)。
定番の言葉になるが、「お楽しみはまだこれから」。
この魅力的な世界にログインしてたくさんいる仲間たちとああでもない、こうでもないとやり取りするならいまが最適の時期だ。
何なら無課金でも十分に楽しめる。ぼくもまだいまのところはほとんどお金を使っていない。あなたもこの底知れない「沼」にハマって、いつもいっしょうけんめいな彼女たちに二度と戻れないくらい魅了されてしまおう!
チャイルドスモックに溺れて、溺死するのはいかが?
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